今回は、イタリア国際をユーロ円建てで取り扱う債権、アズーリを紹介します。
アズーリとは、ユーロ円建ての債券商品です。
- アズーリの概要
- アズーリの仕組みとリスク
についてかんたんに説明していきます。
<アズーリの概要>
アズーリの詳細についてかんたんに説明します。
アズーリの正式名称
イタリア国債ユーロ円建リパッケージ債券(為替参照利回り変動型)
ここで疑問なのが、リパッケージ債権とはどんなものなのか?というところです。
ちょっと調べてみました。
リパッケージ債権とは
特別目的会社を利用し、既に発行された有価証券等を担保にした上で、その有価証券等のキャッシュフローを組み替えて新たに組成された債券をいう。
例えば、特別目的会社X社を設立してA社のドル建社債を保有させたと仮定する。X社はA社のドル建社債から受け取るドル建の元利金をスワップ取引によって円建に変換し、その円建のキャッシュフローを裏付けにした円建債券を発行する。このようにして発行された債券を、特別目的会社X社を利用したA社のドル建社債のリパッケージ債という。
ユーロ市場で頻繁に見られる手法である。野村証券用語集より
アズーリの発行元
ソシエテ・ジェネラル・バンク・アンド・トラスト・エス・エイが発行するユーロ円建債券です。
発行元の親会社はムーディーズ社:A1、S&P社:Aに格付けされている優良な金融会社です。
アズーリの額面と価格
額面100円で価格100円、償還金も額面100円で価格100円です。
アズーリの利益への課税
株式投資信託として取り扱われます。
株式投資信託の分配金への課税
株式投資信託の分配金への課税は、上場株式の配当金と同様の課税体系となっており、税率は売却益への課税と等しく、20.315%である。
アズーリの償還日程
発行日は2019年4月5日、償還日は2025年3月11日です。
利払い日は年一回、初回は2020年3月16日、その後毎年3月15日、最終利払いは2015年3月11日です。
アズーリの仕組みとリスク
アズーリ債権の仕組みと、取引上のリスクについて軽く調べてみました。
アズーリ債権運用の仕組み
債券はユーロ建て国債であるイタリア国債を円建てに建て直した債券です。
投資家がソシエテ・ジェネラル・バンク・アンド・トラスト・エス・エイに申込金を払うと、イタリア国債ユーロ円建リパッケージ債券に投資され、発生した損益が発行元を経由して分配金や償還金として投資家に戻る仕組みです。
リスクはイタリア債権の変動と発行元の信用状況です。元本は保証されません。
アズーリのクーポン利率と為替相場
この債権のクーポン利率は円/米ドルの為替変動によって決定されます。
そのため利益は円/米ドルの変動によって大きな影響を受けます。
円安で高利率、円高で低利率になります。第一年目は固定で1.49%ですがその後は為替変動で利率が決定します。
仮決定で0.51~2.5%レベルですが実際の変動で大きく変化します。アズーリの最も大きなリスクは為替リスクです。